これぞ和食!「鯛の塩釜焼」
塩釜焼とは?
塩釜焼は、豊臣秀吉が鯛を塩に包んで焼き、母に送った事が始まりと言われています。
丸ごと塩に包むので見栄え良く、模様を描いて、割るため、遊び要素が多い料理です。
料理作りは美味しさだけではなく、好奇心、興味、楽しさも立派な動機となります。
大量の塩を使う事に難色を示す参加者もいますが、冷蔵庫の無い時代の鯛を、年貢の対象でもあった塩で包んだ、非常に贅沢な一品であり、ハレの日料理として特別感のあるプログラムです。
鯛の塩釜焼
・食材:鯛(1kg前後)、塩(鯛の1.5倍重量)、卵白(塩500gに1個分)、昆布
・物品:オーブン(200℃40分程度)、天板、キッチンシート(天板用)、皿、箸等
・下処理:スプーン大(うろこ用)、キッチンハサミ(エラ、腹用)、キッチンペーパー
・塩釜:ボール(塩と卵白混ぜ)、小皿(模様用卵黄入れ)、木槌(塩釜割り)、トング
・おおよその予算:鯛一尾2,000円前後、塩25kg:2,000円程度
作り方
魚屋さんで魚を下処理して貰えば、一時間(塩包み20分、焼き40分)で完成です。
鯛を下処理(ウロコ、エラ、内臓除去)後、卵白を混ぜてフワフワのメレンゲ状になった塩で、昆布でガードされた鯛を覆ってオーブンで焼きます。焼く前に卵黄で絵を書く事も出来ます。
昨年実施した中学生からは、「新築祝いに塩釜焼を2尾作った!」という嬉しい連絡も。
また、大型魚(黒鯛:チヌ)が売れ残り気味だと相談を受けて料理教室を実施した広島県尾道市では、真鯛の代わりに黒鯛を用いて、昆布に尾道レモンを加えてJA尾道市(尾道市農業協同組合)様と一緒に正月向けに紹介し始めるなど、地産地消に絡めたプログラムに進化しました。鯛の代わりに地元のお魚を使えば、独自のプログラムとなりますし、魚の代わりにお肉でも実施できます(お薦めは魚ですヨ!)。
どうしても塩がもったいない!という方には、塩焼きを紹介しています。
見た目もおいしさに含まれます。是非、竹串でヒレを立てて飾り塩をして、焼けたら竹串を回しながら抜き、ピンと立ったカッコイイヒレや塩の美しさを見ながら食べて頂きたいです。
塩釜焼、塩焼きのプログラムの詳細は、大日本水産会魚食普及推進センターへご連絡下さい。
早武忠利(一般社団法人大日本水産会魚食普及推進センター)